第七霊災より6年

 今年も新生祭が近づいてきた。6年前、エオルゼアの人々はそれぞれの思いで第七霊災終焉の宣言を聞いた。エオルゼアの人々が書き残した文章からは、それぞれの「霊災」への関わり方だけでなく、当時の人々の生活も垣間見える。


 第七霊災終焉の宣言の1日前、第六星歴1577年霊4月26日、 ヴェレダは東ザナラーンのキャンプドライボーン付近の難民キャンプにいた。25年前の帝国軍アラミゴ制圧で焼け出され、疎開先の東ドライボーンでも第七霊災に遭い、ほとんどすべてを失っていた。当時、ウルダハ国砂蠍衆のひとりラウバーン・アルディンは同胞の身を案じ、シルバーバザー近辺に難民向けの集落を提案していたが共和派との協力や帝国軍への対応に忙殺されており進んでいなかった。


 ヴェレダは日記にこう書き残した。 「本日此の土地にてアルトゴートの肉(200G)入手したるところへアマルジャ族の襲来。(略)入手した肉を失う。依って今宵も空腹をポポトで紛らわす。(略)星が何度巡ってもわが生活楽にならざりぢっと手を見る」


 翌27日、ヴェレダは仕事を探しゴールドバザーへ、そこでマーチオブアルコンズが成功し帝国軍第XIV軍団が壊滅したと聞いた。「十二時少し前、ゴールドバザーに出入りしている商人よりマーチオブアルコンズの成功を聞く。然し帝国軍の撤退については確認できず、被害状況も確認取れず、ただエオルゼア同盟軍よりマーチオブアルコンズ成功のみ聞き取り得」(日記より)、難民キャンプに戻る。他難民にマーチオブアルコンズに成功した事を告げるが、「皆半信半疑なりしが三時の放送にて第七霊災終焉の宣言を聞き明瞭となる。(略)キャンプ難民も三時の放送を聞きて涙滂沱たり」(同)。


 第七霊災で失われた多くの命、そして未だ残る難民問題。新生祭は、それでも一歩ずつ前へ進むための道標となる。



エオルゼア・トリビューン